Farming life -
Making preserved foods
JAPAN

こんにちは
Megumi Piel (ドイツ在住)です。

日本で 約20年間 送っていた
ほぼ自給自足の生活について 

前回の記事では 
ほぼ自給自足の生活1・・・畑仕事&毎日の食事
ほぼ自給自足の生活2・・・お茶仕事(お茶刈り~番茶づくり)
をご紹介しました。

今回は
保存食づくり (漬けもの・味噌・干しもの・餅つき)
を お送りします。

写真:サヤから取り出した小豆

       

 毎日 畑で収穫した野菜、イモ類、豆類は
すぐに料理するだけでなく 
農作業の合間を縫って保存食づくりも行ないます。 


田んぼ・畑の農繁期(多忙期)は
春から秋にかけて毎日のように農作業がありますが、

冬になると農閑期(暇な時期)に入り、
採れる野菜の種類も少なくなるため

冬は豆類、イモ類など
保存食が食卓に上がることが多くなります。

写真:豆たたき(サヤから大豆を取る作業)

うち(岐阜の実家)で作る
保存食を大まかに挙げると

 <漬けもの・発酵食品>
・たくわん
・粕漬け
・らっきょう漬け
・梅干し
・味噌 

<乾物>
・大豆
・小豆
・番茶
・どくだみ茶
・干しイモ
・干し柿
・切り干し大根
・切り干しゴーヤー
・黒ニンニク 

<貯蔵食品>
・ジャガイモ
・さつまいも
・里いも
・カボチャ
・冬瓜
・お餅

 年によって育てる野菜の種類が少しずつ変わるので
上記の保存食をすべて毎年作るわけではありませんが
割と多くの種類を作っています。  

これらの保存食も売るほどの量はないものの 
家族みんなの分が一年間 賄(まかな)える位の
量を作ります。 


どの保存食もそれなりの量になり
キッチンには納まりきらないので 

保存食を作って保管するための
「漬けもの部屋」と呼んでいる専用部屋があります。 

「漬けもの部屋」は土間になっていて 
漬けものや 味噌の入った大きな樽(たる)が置かれ、
特に夏の間は 部屋中に 独特の匂いが立ちこめます。

この漬けもの部屋には、
樽のほかに自家製の番茶(一年分)が入った
大きなお茶箱が置いてあり、

他には
親類縁者が集まったときに使う大鍋、大皿、茶碗類、

和式バーベキューセットである
七輪・炭・網、

お餅つきで使う杵(きね)と臼(うす)も
昔はあり、 様々なものが保管されています。 

写真:1年分の番茶を保管する 大きなお茶箱

「自給自足」というと
「シンプルな生活」というイメージを
持たれやすいのですが、

 実際は、納屋(なや)に置いてある
農機具や道具類も含めると 
大きな物から こまごまとした物まで
多くのものを必要とします。  

また、日本での自給自足生活では
体と感覚を使う作業が多かったのに対して

 私自身が成人してから住んできた
イギリス、アメリカ、タイ、ドイツでは

会社勤めなど
一般社会と関わる仕事をしてきたので
頭と気を使う労働へと変化しました。  

田舎の自給自足生活
街での現代生活どちらが良い?と問われたら、

汗水泥にまみれる
肉体労働の農業生活より

街での現代生活の方が
肉体的に 快適で楽チンだと感じますが 
体感覚が鈍りやすく身体能力も弱まりがちですね。


そういう訳で
街に住みながらできることは 
ある程度の快適さを保ちながら
土や植物に触れ、肉体も適度に使う生活

というのが
バランスを取りやすいと実感しています。

 次回の ほぼ自給自足の生活シリーズは
ジビエ料理など(野生鳥獣、昆虫、天然魚)
をお送りする予定です。

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