Stay in a Ger Tent
Mongolia

前回の記事
モンゴルの草原を馬で駆ける5日間 in Mongolia
「大草原で野営テント生活の日々 in モンゴル」
「モンゴル大草原の子供たち in Mongolia」
の続編をお送りします。    

モンゴルで9日間、
小学生の息子と2人で旅したときのこと。

大草原ではゲル(遊牧民のテント)に
寝泊まりすることにしました。

モンゴルの首都ウランバートルの
空港から 草原へ直行すると
こんな風景が広がっています。

写真左:私たちの泊まるゲル/右:5日間一緒に遠征する馬たち




このゲルで ぐっすり眠った翌日、
朝早くに目覚めてドアを開けると……

ゲルのドアから見える大草原と動物たち

早朝のゲルと動物たち

つい昨日まで 現代生活を送っていたので、
突然 こんな世界にいるのが 夢のよう。

この雄大な自然の真っ只中にいると、
日々どっぷり浸かっていた

しがらみや
世界情勢や
人間社会の諸々は

この地球上のほんの一部の
小さな世界観に過ぎないと 感じます。

早朝は 動物たちも静かに休息中


ところで
普段 フランクフルトの自宅で
動物を飼っていない我が家ですが、

ここでは当たり前のように
何十頭もの動物が放し飼いにされています。

すぐそこにいる牛の乳を搾って 沸騰させて朝食にいただいたり、
私たちのゲルに忍び込んだ鶏がベッドで卵を産んでいたり、
羊を屠って(ほふって)その肉をいただいたり、
馬の乳を毎日攪拌(かくはん)して馬乳酒ができあがったり……

動物たちによって
私たちの命をつないでもらっていることが
ダイレクトに分かります。

こうして大自然と動物と人間が
互いに循環しているのが
本来の 自然の姿なのだな……と
遊牧民の人々の生活ぶりから教えられます。

息子も、初めは
どのように扱ったら良いか分からなかった鶏に
あっという間に慣れて

この通り↓

鶏をつかまえて抱っこする息子

       

「温かくて かわいいよー!」と。

毎日 暇さえあれば 放し飼いの鶏を
片っ端から捕まえては抱っこして、
各鶏の特徴をつかんだ様子。

すっかり鶏に愛着が湧いたようで、
嬉しそうに、大事そうに抱っこして
歩き回っていました。笑

さて、気になる
ゲル(遊牧民のテント)について


中はこんな感じ↓

ゲルの中

どのゲルも 中央にストーブがあり、
隅にベッドが配置されます。

このストーブで
寒い時は 薪をくべて暖をとり、
毎日の食事の煮炊きもできてしまう
優れモノ。

壁や屋根は
フェルト生地の上に防水シートを
張ったシンプルさ。

ゲルに当たる風や雨の音も聞こえて
大自然と自分の体が融合する感覚になり、
とても心地いいのです。


息子も
「ゲルは すごく 気持ちいい!
壁が硬くないのがいいね」
と気に入った様子。

そう、
遮断された感じがなくて
解放感と一体感があるのです。

ゲルは シンプルな造りながら 雨風がしのげるし
寒い日も温かく過ごせる上に
生活に必要なものが一通り揃っている。

そして時期が来たら
家ごと移動もできてしまう
高機能・便利・シンプル・超エコな住宅。

大自然の中で暮らす
遊牧民の知恵がつまった
とても素晴らしい家でした。

ゲルの天窓

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