Hill Tribe Karen
Thailand
こんにちは。ピイル めぐみ です。
現在 私はドイツ在住ですが、タイ北部の街チェンマイに住んでいたことがあります。その当時、仕事でもプライベートでも、山岳民族の村々へ行く機会が多くありました。
山岳民族には数多くの民族グループがあり、それぞれ生活様式、伝統衣裳、言語もまったく異なり、独自の文化を継承しているのが非常に興味深いところ。
現在では山岳民族の村にも水道や電気が通り、バイクや車もあって、村人たちは普通の洋服を着ていることが多いのですが、まれに山深い地域では、昔ながらの生活様式で暮らしている村落があります。
その中の一つ、カレン族の村で出会った女性がこちら。
鮮やかな衣裳が素敵ですが、それ以上にこの おばちゃんの輝く大笑顔が素晴らしい!!
カレン族の衣裳の特徴は、腰機(こしばた)と呼ばれる手法で手織りされた丈夫な木綿地を使い、ほぼ裁断することなく つなぎ合わせた直線的なデザイン。染色や装飾をしていない、生成りのシンプルなものもあります。
あの「首長族」として有名なパドゥアン族も、カレン族とほぼ同じスタイルの衣裳であることから、過去に何らかの接点があった可能性はあります。
また、カレン族はシルバー製品の加工技術とそのデザインも優れていて、現在では外国人向けにアレンジした、カレン族アクセサリーが人気。
その他にも、昔から山林での作業に象(ゾウ)を使ってきたカレン族。
しかし近年、山林の減少とともにゾウの数も減り、木材伐採も制限されるようになりました。そのため方向転換せざるをえず、観光客向けのエレファントキャンプなどで、象使いの伝統と技術を生かしながら活路を得る道へと移行しています。
時代とともに生活様式を変えてきた私達ですが、山岳民族の人々も同じように急速に変化しています。
しかし、何百年、数千年という長い間に培われてきた独自の文化や技術には、目を見張る美しさと技術が息づいています。これからもこの貴重な文化財産をぜひ受け継いでいって欲しいと強く願っています。
山岳民族について、カレン族の他にも数多くのグループがあるので、また改めてご紹介したいと思います。