Beautiful People at Mountain Area TUNISIA
列車やバスといった公共交通網が
あまり発達していないチュニジアでは
地方の小さな町へ行く場合、
ルアージュと呼ばれる乗合いタクシー
または 個人でタクシーを手配することになります。
※ ルアージュ(乗合いタクシー)は
行先と出発時間がまちまちなので
現地に行って地元の人からの情報入手が必要です
私の目ざしていた小さな町へは
ルアージュで行くのが少し困難だったため、
宿泊先のホテルで料金を交渉して
個人タクシーを手配しました。
そして 当日やってきた運転手さんが↓こちら。
見た目はヒゲが長くて 強面(コワモテ) ですが、
話してみると 笑顔のかわいい明るい
お兄さんだったので ホッとしました。
さて、お目当ての町に着いてみると
迷路のように小道が入り組んでいて、
しかも石畳の坂道と階段が多くて
車で右往左往を繰り返した挙句に
目的の宿へたどり着くことができず
タクシーの運転手はギブアップ!
すると、通りかかった地元の女性が
私の目指す宿まで
歩いて道案内してくれることに。
そんなわけで
タクシーを降りて歩き始めたところ、
これがまた急な坂道+階段が多くて、もう大変!
ハーハー息を切らして歩いて行きます。
今回の旅はバックパックではなく
スーツケースで来てしまったことを
心の中で後悔。
階段で荷物に手こずる私の様子を見て、
道案内してくれている女性が
その辺で遊んでいる男の子達に
「この人の荷物を持ってあげて」と。
すると男の子達は私の荷物を持って
急な坂道や階段を楽しそうに
どんどん運んで行ってくれます。
わ~、なんて優しいの!(感動)
階段と坂道が続く細い路地を
右へ曲がったり左へ曲がったり
歩くこと10分以上。
もしも私ひとりで この迷路のような道を
スーツケースを引いたり持ち上げたり
していたとしたら、一体 どれくらいの
時間と体力を浪費したことか・・・。
無事に宿へと着いた時には
この男の子達はお礼を期待するでもなく、
私の荷物を玄関前に置いたら
さっき来た方へとスキップして
戻っていきました。
何というか、彼らの表情は
明るくて真っ直ぐで
こちらまで爽やかな気分になります。
時間と心にゆとりがあると
子供達は伸び伸びと育つんですね。
素晴しい!
いや~、それにしても
タクシーの運転手→道案内してくれた女性→
荷物を持ってくれた男子達・・・という具合に
地元の人達の連携プレーによって
本当に助けられました。(感謝)
その上、道案内してくれた女性は別れ際に
「私はこの近くに住んでいるから
何かあったら連絡してね」
と電話番号まで渡してくれて・・・
こういう温かい人情に触れると
特に一人旅をしているとき
胸がジーンとします。
さて、次の日
宿の近くを歩いていると・・・
スターウォーズに出てきそうな
服装の男性を発見!
実はスターウォーズの撮影は
チュニジアの砂漠地帯で行われています。
たぶん映画の登場人物たちの衣裳も
チュニジアの伝統衣裳をヒントに
したものが多いと思われます。
ちなみに、この男性の着ているのは
農作業用の野良着ですが、
陽差よけと雨よけの役割を兼ねている優れもの。
この地域に根ざした服装ですね。
この服が気になっていた私は
後日スーク(市場)で見つけたのですが、
良質な毛織の布地だったこともあり
思いのほか高価でした。
この町は小さいながらも
子供が多くて活気があります。
登校途中の子供達も
目が合うとニッコリ笑顔で
あいさつしてくれます。
「なんて いい子たちなんだ!」と
またまた感動する私。
普段、私の住んでいるフランクフルトでは
子供も大人も、 知らない人とは
目が合っても笑わないし、
こちらがあいさつしても返事がない・・・
ということは割とよくあります。
この小さな町の人達のように
ニッコリ笑顔であいさつすると
それだけでお互いとっても気分がいい
ので、見習いたいですね。
午後、遅めの時間に
また路地を歩いていると・・・
壁に絵を描いて遊ぶ少女と遭遇。
私と目が合うと
はにかみつつ笑顔を向けてくれました。
んーーー、カワイイ♡
こちら↓は飲み物(ソフトドリンク)の店。
近所の人たちが買いに来るんでしょうね。
昔ながらの小売店で店番しているお父さんが
何ともいい雰囲気です。
ちなみにチュニジアはイスラム教の国
なので、お酒は一部の限られた店でしか
売られていませんが、
大きな街の
外国人向けのホテルやレストランでは
普通にアルコールが飲めるようです。
この町は山の斜面に
民家が建ち並んでいるのですが、
山の上の方から坂道をどんどん下りてくると
山の中腹あたりに商業地区があります。
レストランや店が並ぶ この辺りは
バイクや車など交通量が多めで、
ちょっとした喧噪。
山の上で手に入らないものも
だいたいこのエリアで
揃えることができます。
山間の小さな町とはいえ、
海の魚も手に入ります!
魚屋のおじさんに
「この魚どうだい?」と薦められ
実際に美味しそうだったものの、
宿泊先にはキッチンがついていないので
あきらめます。
この魚屋のおじさんは
『そりゃ買ってくれたら嬉しいけど、
買わなくても言葉を交わすのが楽しいさー』
という感じで、
まっすぐカメラ目線で写真に収まってくれました。
観光地でもない小さな町なので
外国人はほとんどおらず
少し不便はありますが、
空気がきれいで、空が広くて、
この土地の人々は人情があって 控えめで
とても居心地のいい場所でした。
実はこの町は
私にとって一番の目的地である奥地へ
行くための中継地点だったのですが、
思いがけず良い出会いが重なりました。
一番の目的地については
別の回でご紹介したいと思います。