Life in Ancient Town
Trinidad, Cuba
こんにちは。ピイル めぐみ です。
世界遺産の古都トリニダーの町並みを前回ご紹介しました。「古都トリニダーで懐かしい風景に出会う」
今回はここに住む人々の様子をご紹介します。
民家の建ち並ぶ路地を歩いているときに出会ったのが、写真(上)のお兄さん。右手にニンニクの束、左手にはタマネギの束をぶら下げています。
キューバでは、ここトリニダーに限らず首都ハバナでも、こうやって歩いて行商する「ニンニク&タマネギ売り」を目にします。
行商人は民家の軒先で声をかけて、家から出てきたお母さんと値段交渉して売買。この時は競合相手である「一輪車の野菜売り」と鉢合わせになり、ニンニク&タマネギは勝ち目がありませんでした。残念!
このニンニク&タマネギお兄さん、また別の日に別の場所で行商する姿を見かけました。がんばれ~!
さて、お次はパン屋の様子。
早朝、焼きたてパンのいい匂いが路地に広がり、行列ができます。
このお店が開くのは早朝と午後の1日2回ですが、あっという間に売切れ、すぐ閉店します。ベーカリーというより「パンの配給所」といった雰囲気ですね。
トリニダー滞在中、地元の人々に混じって毎日ここでパンを買いました。
パンの種類はコッペパンのみ一種類ですが、どういう訳か、毎回売りに出されるパンの大きさが違っていて、値段も大きさに合わせているせいか変動します。店員も毎回違っていて、このパン屋の謎は深まるばかり・・・・・・社会主義ならではの運営形態なのかもしれません。
気になるパンの味ですが、柔らかくてほんのり甘く、昔ながらの素朴な味がします。小麦粉とイーストの風味だけですが、逆にそれが食べやすくて、バターなど何もつけなくても1人で1本、中サイズなら軽くいけます。
場面は変わって、ちょっと暑くてけだるい昼下がり、石畳の路地を歩いているときに出会ったのは・・・・・・
涼しげな窓辺でお勉強する少女。
やわらかく吹き込む風に当たりながら、小声で歌うように本を暗唱していました。
キューバの子供達の笑顔は大げさなところがなく、いたって自然体。すっきり澄んだ瞳の少年少女たちが多かったです。
続いては、衣料品の露店にいた手芸おばちゃん。
刺繍しながら店番もしています。
布好きの私は、こういう手仕事に目が行きます。これは ファゴッティング(別名ドロンワーク)と呼ばれる、布の縦糸または横糸を部分的に抜き取ってかがる刺繍。私も制作した経験がありますが、根気のいる仕事です。しかし、こうやって時間と手間をかけることのできる人とその布は、とても豊かですね。
ここトリニダーは小さな町なので、数日も滞在していると同じ顔ぶれに会い、「やあ、今日はどこ行くの?」という具合に、お互いあいさつし合うようになります。私も息子も通りすがりの旅人とはいえ、地元の人達との交流や、同じ旅人同士の出会いは、かけがえのないひとときです。
世界遺産になっている町トリニダー。静かなのに活気があって、人々は穏やかで明るく、様々な要素が溶け込んだ場所です。
◆ハバナ~トリニダーへのアクセス・・・バスで6時間
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